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【経済】タイ経済「K字型回復」が拡大 バーツ1年ぶり安値で3つの脆弱点露呈

タイ経済が構造的な弱点を三つ抱えたまま低空飛行を続けている。サイアム商業銀行の調査機関「EIC」は6月24日の経済分析で、GDPの小幅な上方修正にもかかわらず、国内の実態経済が深刻な摩擦にさらされていると警告した。

最大の問題は「K字型回復」(K-Shaped Recovery)の拡大だ。これは、特定の産業や富裕層は成長する一方で、残りが取り残される二極化した回復パターンを指す。タイでは先端テクノロジー製造業が輸出をけん引しているものの、関連部品の多くを輸入に頼るため、波及効果が国内経済に広がっていない。

第二の問題は家計と中小企業の財務的な脆弱性だ。高い債務残高と所得の伸び悩みが家計を圧迫し、消費を冷やしている。中小企業向け貸出のうち、不良債権予備軍(ステージ2)と不良債権(ステージ3)の合計が中小企業向け全貸出残高の半分近くに達するとの指摘もある。

そして第三の問題となるのが、信用収縮が追い打ちをかけていることだ。金融機関は経営状況悪化への懸念から中小企業への貸し出しに慎重で、これが企業の資金繰りをさらに悪化させている。

こうした構造的な問題を背景に、タイバーツは対米ドルで1年ぶりの安値圏まで下落した。米連邦準備制度理事会(FRB)が「より長く高い金利を維持する」との姿勢を崩さないため、アジア株式市場から外国資本が流出し、タイへの投資マネーも細っている。アナリストは9月まで下落トレンドが続く可能性があると指摘する。

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