【自動車】タイ自動車生産、中東情勢の影響で1〜5月は前年割れ
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タイ工業連盟(FTI)は、2026年1〜5月の自動車生産台数が58万7759台となり、前年同期比で1.13%減少したと発表した。減速の主な理由は、米国とイスラエルによるイラン攻撃を背景とした中東情勢の悪化だ。とりわけ5月単月の生産台数は前年同月比17.9%減の11万4214台と大きく落ち込んだ。
背景には、原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の通航支障がある。タイにとって中東は、アジア・オセアニアに次ぐ第3位の自動車輸出市場であり、ピックアップトラックの需要が依然強いものの、物流の混乱が輸出を直撃した形だ。FTI自動車部会のスラポン顧問は「輸出向け生産が国内向け生産を下回るのは初めてのことだ」と指摘した。
これまでタイの自動車産業は輸出主導で成長を続けてきたが、今回の数字はその前提が揺らいでいることを示す。その一方で政府は2026年の実質GDP成長率見通しを2.3%に上方修正しており、内需刺激策への期待も残る。
このなか、スラポン氏は、高い家計債務と中東情勢に起因する世界的な景気減速を依然懸念材料として挙げており、年後半の回復シナリオは不透明感が漂う。日系自動車メーカーやサプライヤーにとっては、輸出先の多様化や在庫戦略の見直しが急務となりそうだ。
