【不動産】タイ下院、ホテル法改正案を原則可決 小規模宿泊施設の規制緩和を検討
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タイ下院は7月8日、ホテル法の改正案2件を全会一致で原則可決した。野党側は「長年の構造的な問題に十分対応していない」と批判したが、採決は可決された。
審議されたのは、内閣が提出した改正案と、タイ威信党のタナヨット議員が提出した改正案の2本だ。いずれも、無許可でのホテル営業を禁じる2004年制定の現行ホテル法の規定を見直す内容となっている。
現行制度では、住宅所有者が客室数4室以下、宿泊者数20人以下の物件に限り、内務省規則に基づき登録機関への届け出を行えば、ホテル営業許可を取得せずに宿泊施設として貸し出すことが認められている。この規定は2004年のホテル法制定時に設けられたもので、それ以降大きな見直しは行われてこなかった。
そのため、タイ威信党の議員らは、この上限がすでに市場の実態にそぐわなくなっており、副収入を得るために小規模な宿泊事業を営もうとする人々を不必要に制限していると主張。近年の訪タイ観光客の回復を背景に、民泊型の小規模宿泊施設への関心は地方部を中心に高まっているとした。
一方、野党側は改正案が既存の規制上の問題を根本的に解消するものではないと指摘し、審議の継続を求めた。ホテル業界内では、無許可の民泊型施設が正規のホテルと競合する一方、安全基準や税負担の面で不公平が生じているとの懸念も根強い。
タイで簡易宿泊施設や民泊型ビジネスを検討する日系の個人・企業にとって、客室数や宿泊者数の上限見直しは、事業計画の前提条件に直結する重要な動きであるが、外国人による土地・建物所有には別途タイの外資規制が関わるため、今回の改正がそのまま適用範囲の拡大を意味するとは限らない点には注意が必要だ。
