【労働】タイの脱炭素目標前倒しで問われる、グリーンスキル人材の育成体制の整備
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タイが温室効果ガス排出の実質ゼロ(ネットゼロ)達成を目指す道のりは、再生可能エネルギーなど脱炭素技術への投資だけでなく、その移行を支える人材のスキルを、いかに短期間で育成できるかにかかっている。
タイ政府は、ブラジル・ベレンで開催された第30回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP30)で、ネットゼロ目標の達成時期を、従来の2065年から2050年へと15年前倒しすることを表明した。この目標前倒しを受け、再生可能エネルギーや電気自動車(EV)、サステナブルファイナンス、気候関連情報開示など、幅広い分野でグリーンスキルを持つ人材への需要が加速すると見込まれている。CIMBタイ銀行でサステナビリティ部門を率いるジェイソン・リー氏は「タイがネットゼロを達成する上で最大の課題の一つは人材だ。必要な人数の担い手が足りていない」と指摘する。同氏は、東南アジアの自動車製造拠点であるタイは、EVへの移行を追い風にできる立場にあるとした上で、既存の労働力を再教育し、変化する産業の需要に対応させることが重要だと述べた。
自動車製造業はタイのGDPの約3%を稼ぎ出し、サプライチェーン全体を通じて経済活動の約1割を間接的に支える基幹産業だ。政府は「EV30@30」政策の下、2030年までに国内自動車生産の30%をゼロエミッション車とする目標を掲げている。
