【IT】タイ国家放送通信委員の仲間割れで6回連続流会 136件が審議できず通信業界は大混乱
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タイの通信および放送事業の規制を管轄する最高行政機関である国家放送通信委員会(NBTC)の理事会が8月20日、定足数不足により開会できず、6回連続の流会という異例の事態に陥っている。
同日予定されていた理事会では、開始予定時刻から30分が経過しても出席委員数が開催要件を満たさなかったため、議長は即座に流会を宣言。この結果、携帯通信事業者への周波数割り当て計画、5G通信インフラ整備、AI関連の法規制枠組み構築、通信料金の適正化審査などを含む重要かつ緊急性の高い政策議題136件の審議が再び見送られることになった。
この背景にあるのが、NBTC内部における意思決定プロセスや決議手順を巡る委員間の深刻な対立だ。一部の理事は自らの正当性を主張し、法令に則った適正な手続きが担保されない限り会議への出席は拒否するとの声明を公表している。規制当局の機能不全が泥沼化していることで、次世代通信網の敷設を急ぐ主要電気通信事業者やITベンダーのみならず、タイ市場においてデジタルトランスフォーメーション(DX)やデータセンター投資を推進する日系企業に対しても、許認可の遅延や規制の不透明感という実害と悪影響が広がりつつある。
最高規制機関の停滞は、タイ政府が成長戦略として推進するデジタル経済構想「タイランド4.0」やAIハブ化の進捗に深刻な遅れをもたらすリスクを孕む。通信ライセンスの更新手続きや新サービスの導入認可がストップすることで、現地でITソリューションを提供する企業やクラウド事業者の投資判断が先送りされる懸念も高まっている。このため、産業界各所からは、経済活動の停滞を防ぐためにも、内閣や国会が主導した早期の政治的裁定による混乱収拾と行政機能の正常化を強く求める声が噴出している。
