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【商業】タイ小売業界団体 越境ECの安値輸入品への規制強化要求 中小企業を保護

タイ小売業協会(TRA)は、越境ECを通じて流入する安価な外国製品の規制強化を政府に求めた。タイ国内の中小企業(SME)が受ける打撃が深刻だとして、品質基準および税制の見直しを訴える。

タイには330万社を超えるSMEが事業を展開しており、雇用者数は1360万人にのぼる。民間雇用全体のおよそ7割を占める規模であり、その存続に直結する問題だとTRAは指摘する。

タイ国内SMEが窮地に追い込まれた背景にあるのは、販売チャネルの急激な変化だ。タイ国内のオンライン販売は前年比で23.5%伸びた一方、実店舗の伸びは7.5%にとどまる。タイの電子商取引市場は2025年に前年比で51.8%拡大し、流通総額は355億ドルに達した。そして、主要プラットフォームで売れ筋となっている商品の多くは、タイ国内メーカーではなく海外業者の製品だという。

TRAのナット・ウォンパニット会長によると、欧米市場で関税や貿易障壁に直面した海外メーカーが、余剰在庫をタイを含む東南アジア市場へ回しているという。このため、極端に安い商品がタイ市場にあふれ、価格だけで対抗するのは難しい状況となっている。

さらに海外業者は、輸入関税や付加価値税の徴収を逃れる抜け穴を利用しているとも指摘。国内基準を守り納税してきた地場の小売業者にとって、不公平な競争環境が生まれているとのことだ。

これを受けTRAは、二つの対策を政府に提案した。まず、オンラインで販売される海外製品にも、実店舗向けと同じ安全・品質基準の適用を義務付けること。そして、越境ECプラットフォーム自体に、販売時点での輸入関税や税の徴収・納付を義務付けることだ。

ただし実現へのハードルも残る。税関当局は、日々大量に届く少額の輸入小包を検査・処理する体制が追いついていないのが実情だ。それでも、TRAは、オフライン・オンライン・越境取引の基準統一を政府に引き続き働ききかけていく方針という。

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