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【食品】タイ農業省がバナナとトマトで機能性表示を試験導入 日本輸出も見据える

タイの農業・協同組合省傘下にある国家農産物食品基準局(ACFS)は、バナナとトマトを対象に「機能性表示(ファンクショナルクレーム)」の試験導入を進めている。機能性表示とは、栄養だけでなく健康維持や特定の機能に役立つ効能を製品ラベルに記載できる制度で、日本の機能性表示食品制度に近い仕組みだ。ACFSはマヒドン大学シリラート医学部と連携し、ロッブリ県のライパイワン農園とオッパ農園をパイロット農家に選定した。両農園のバナナとトマトは、タイの規制に基づき機能性表示を取得できる初の生鮮農産物になる見通しだ。

この発表は、国家高等教育・科学研究革新政策庁(NXPO)がタイ商工会議所やタイ未来食品貿易協会などと共催したイベントで行われた。申請に必要な科学的根拠のとりまとめに加え、研究者や農家、事業者向けの手引きも作成し、今後は他の農産物にも同様の手法を広げる方針だ。蓄積した学術データは、日本や韓国、EUなど有望な海外市場での機能性表示取得にも応用できるとしている。

この取り組みは、政府が進める「ポジティブリスト」政策の一環に位置づけられる。食品への使用が許可された成分を明確化することで研究開発コストを抑え、農場段階から高付加価値の機能性食品原料へと引き上げる狙いがある。関係者はタイの未来食品(フューチャーフード)産業を5000億バーツ規模まで押し上げる目標を掲げており、農家の所得向上や地域経済の活性化にもつなげたい考えだ。ASEAN域内でも機能性食品への関心は急速に高まっており、規格づくりの先行は輸出競争力を左右することにもなる。

タイは日本にとって農産物の主要な輸出先国の一つであり、バナナやトマトの高付加価値化は日系の食品加工・輸入企業にとって調達戦略や新商品開発のヒントになりそうだ。今後の展開を注視したい。

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