【貿易】タイ工業連盟、対米関税交渉の早期妥結求める 輸出の24%が米国向け
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タイ工業連盟(FTI)のピムジャイ会長は25日、タイと米国の間で進む相互貿易協定(ART)交渉について、政府が早期の妥結をめざす取り組みを支持すると表明した。8月27日から9月1日にかけて、タイの交渉団が米国を訪れ、通商代表部(USTR)などと協議する予定になっている。技術協議を担当する事前チームはすでに25日に出発し、月末からは商務相自らが交渉団を率いて渡米する日程が組まれている。
米国はタイにとって最大の輸出先で、2026年上半期の対米輸出額は471億ドルにのぼり、前年同期から41.1%増加した。これはタイの輸出総額の24.0%を占める規模だ。一方で7月23日には、米国が強制労働対策の不備を理由に、タイを含む38カ国に対し、通常の関税に加えて10%または12.5%の追加関税を課す最終決定を発表した。タイの場合、集積回路やハードディスク、航空機部品、天然ゴム、タピオカでんぷん、パイナップルなど2120品目は追加関税の対象から除外されており、これは対米輸出額の半分以上をカバーする規模となる。
交渉ではこのほか、通信分野など米国企業がタイへの投資拡大を求めている分野についても話し合われる見通し。タイ政府は、国益を損なう譲歩は行わないとの立場を示しつつ、早期妥結をめざす方針を掲げる。FTIは今回の交渉を単なる関税引き下げにとどめず、両国の経済連携を深める好機と位置づけ、バランスの取れた公正な合意を求めている。
タイを製造拠点として米国向けに輸出している日系企業にとって、この交渉の行方は関税負担や投資条件に直結する。対象品目の見直しや新たな投資要求の内容によっては、サプライチェーンの再検討が必要になる可能性もあり、今後の交渉の進展を継続的に注視しておきたい。
