【車両】タイ政府、自動車の物品税制度を抜本見直しへ EV普及と投資維持両立狙う
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タイ政府は、自動車産業への投資をタイ国内につなぎとめるため、物品税制度の抜本的な見直しを加速させている。ラチャダー政府報道官が8月31日までに明らかにした。背景には電気自動車(EV)市場の急拡大があり、税制の在り方が投資判断を左右する状況になっている。
エクニティ副首相兼財務相は物品税局に対し、税率やその他の規則を見直すよう指示。この狙いは公正な競争環境を確保しながら、タイに投資し、車両や部品を製造し、雇用を生み出す企業を後押しすることだ。見直しの対象はEVだけでなく、ハイブリッド車や内燃機関車も含む。完成車の輸入に有利な自由貿易協定(FTA)の扱いについても検討し、国内生産や投資を促す施策と併せて進める方針。
タイ工業連盟(FTI)は2026年の自動車生産目標を150万台と設定しており、内訳は輸出95万台、国内向け55万台。一方、BOI(タイ投資委員会)が推進してきたEV優遇制度「EV3.5」は来年に期限を迎える予定で、期限後は中国製EVの輸入が急増し、国内生産や部品供給網を揺るがしかねないとの懸念が業界から出ている。9月7日にはEV政策委員会(EV Board)が開催され、輸入EV増加への懸念が議題に上る見通し。タイ政府はかねて2030年までにEVを自動車生産全体の3割にまで引き上げる目標を掲げており、両立の難しさが課題となっている。
トヨタ自動車タイ法人の幹部もSNS上で、政策の一貫性と継続性こそが産業を守るとしており、税制の方向性が定まらないことへの業界の不安がにじむ。タイで自動車関連事業を展開する日系企業にとって、今回の税制見直しの中身や実施時期は、生産計画や部品調達戦略を左右する重要な論点となる。今後の制度設計の行方を注視する必要がありそうだ。
