【IT】タイでデータセンター投資拡大 水・電力めぐる調整が政策課題に
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グーグルやアマゾン・ウェブ・サービス、マイクロソフトなど海外テック大手のデータセンター投資が相次ぐタイで、水と電力という2つの資源をめぐる調整が新たな政策課題として浮上している。
国家エネルギー政策会議(NEPC)は7月、大規模データセンターに対して、電力網への追加投資や輸入液化天然ガス(LNG)の調達コストを反映した専用電気料金区分を新設する方針を承認した。想定される料金は1キロワット時あたり5~6バーツで、一般家庭向け料金の200単位までの3バーツと比べてかなり高い水準になる見込みだ。狙いは、大口電力消費者が自らのコストを負担し、一般消費者に負担が転嫁されないようにすることにある。
電力規制委員会は年内をめどに、電力消費量や電力網の安定性、水資源管理計画、経済への貢献度を条件に加えた新たな審査の枠組みを整備する予定。また、世界銀行は、データセンターが大量の水と電力を消費する一方で、タイのデジタル経済がまだ十分に成熟しておらず、投資に見合う波及効果が広く行き渡っていない点にも懸念を示す。特に水資源については、これまで農業用途を中心に無償に近い形で扱われてきた経緯があり、データセンター向けにどう価格を設定するかという制度自体がタイには存在しないという課題も指摘されている。ある分析では、東部経済回廊(EEC)の一部投資家が複数の水供給事業者と重複した水利用契約を結んでいる例も指摘されている。
タイは2031年までにデータセンター市場が急拡大すると見込まれており、日系のIT・電機関連企業やデータセンター運営企業にとっても、電気料金や水利用の新制度がコスト構造や立地選定に直接影響する重要な論点になりそうだ。
