【環境】タイ政府、来年にかけて2000億バーツの環境投資を実施、効果は不透明
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タイ政府が2000億バーツ規模のクリーンエネルギー投資計画を推し進めている。柱となるのは家庭用の屋根置き太陽光パネルの大量導入だが、狙い通りの効果を得られるかについては懐疑的な見方も出ている。日系の建設・エネルギー関連企業にとっては、事業機会と規制動向の双方を注視すべき局面だ。
同計画は今年7月、憲法裁判所が合憲との判断を示したことで法的な裏付けを得た。財源の半分は4000億バーツ規模の緊急政府借入で賄われる見通しだ。ただし、内容は数万件規模の屋根置き太陽光システムの導入が中心であり、タイのエネルギー構造全体を見直す包括的な改革とは言い難い。温室効果ガス削減、とりわけ輸入化石燃料への依存低減につながる意義ある成果を上げられるかは不透明との指摘は少なくない。批判の背景には、太陽光の導入拡大の速度に電力網や送配電設備の容量整備が追いつくのかという懸念もある。政府内でも、経済効果の大きさを巡る見方が分かれている状況だ。
タイ開発研究所(TDRI)のエネルギー政策専門家、アリーポン氏は、太陽光発電の設置コストが大きく下がっており、屋根置きだけでなく大規模太陽光発電所も含めれば、タイのエネルギー転換を実質的に後押しできる可能性があると評価。その一方で、国のエネルギー安全保障を強化するには、より長期的な取り組みが必要だとも指摘する。同氏は、小型モジュール炉(SMR)の実用可能性の検証を含め、太陽光以外の電源も幅広く視野に入れるべきだとの考えを示した。
