【製造】タイ産業景況感指数、8月は89.70に低下、大雨と原材料高が重荷に
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タイ工業連盟(FTI)は、2026年8月の産業景況感指数が89.70となり、7月の90.0からわずかに低下したと発表した。ピムチャイFTI会長によると、低下の背景には複数の圧力要因が重なっている。第一に、各地で続く大雨により交通・物流、農産原料の調達に支障が出るリスクが高まっていること。第二に、エネルギー価格や石油化学系原材料の価格が依然として高水準にあり関連産業の生産コストを押し上げていることだ。
さらに自動車販売も伸び悩んでおり、特にピックアップトラックでは購買力の弱さと与信審査の厳格化が重なり、需要回復の足かせとなっている。指数は依然として90前後の水準で推移しており、急激な悪化とまでは言えないものの、天候や資源価格といった外部要因の影響を受けやすい状態が続く。
タイに進出する日系製造業にとっても、原材料コストの動向や物流網の寸断リスクは生産計画に直結するテーマであり、今後の指数発表や気象情報を継続的に注視する必要がある。政府側は年末商戦や国家開発計画に基づく財政出動が下支えするとみているが、それでも中小の部品メーカーなど資金繰りに余力の乏しい企業の動向には注視が必要だ。
タイの産業景況感指数は、企業の受注や生産、仕入れ状況をもとに算出される先行指標で、100を上回れば改善、下回れば悪化を示す。2026年に入ってからは中東情勢の緊迫化や原油価格の変動など、対外要因に左右される展開が続いてきた。半面、データセンターやEV関連分野への投資は堅調で、業種間で明暗が分かれている点に注視しておきたい。
