【労働】タイ従業員福祉基金の拠出開始を約6カ月延期へ 洪水での企業負担に配慮
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タイのチュラパン労働相は10月1日、従業員福祉基金への拠出金の徴収開始を約6カ月延ばす方向で検討していると明らかにした。徴収は同日から始まる予定だったが、洪水で打撃を受けた企業の負担を和らげるためだという。
従業員福祉基金は、1998年労働者保護法にもとづく制度で、社会保険とは別の仕組みだ。従業員が退職したり解雇されたり、亡くなったりした際に、本人や家族が受け取れるお金を労使で積み立てておくというもの。1997年の通貨危機後に法律で定められたが、徴収の開始は何度も先送りされ、ようやく今回始まる予定となっていた。
対象は従業員10人以上の事業所で、すでに退職積立基金(プロビデント・ファンド)を設けている企業は除かれる。拠出率は、2031年9月までは労使それぞれ賃金の0.25%で、その後は0.5%に上がる予定だ。雇用が終わると、積み立てたお金と会社の拠出分、利息を合わせて受け取れる。所管は労働保護福祉局となる。
チュラパン氏は「洪水が企業を苦しめている。民間企業や事業者の負担を少しでも減らしたい」と説明した。一方で、労働者の安全網をつくるという目的は変わらず、徴収はできるだけ早く始めると強調している。具体的な開始時期や手続きは、改めて発表するとした。
日系企業の多くは、すでにプロビデント・ファンドを導入しており、対象外となる場合が多いとみられる。ただし、導入していない子会社や小規模な拠点では、給与システムの変更や従業員への説明を準備してきたところもあるはずだ。 延期はまだ正式に告示されたわけではない。人事担当者は、労働保護福祉局の発表を確認したうえで、10月分以降の給与から控除するかどうかを慎重に判断する必要がありそうだ。
