【経済】 政府が観光促進策を拡大 GDP成長率の0.4%押上げ見込む
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タイ政府は個人消費刺激策「クン・ラ・クルン・プラス」に加え、国内観光を活性化させる一連の政策を導入する方針だ。エカニティ財務相は10月15日、政府の経済政策委員会会合後に、これらの措置により2025年のGDP成長率を0.4%押し上げることが可能との見通しを示した。
同委員会では、今年に入り国内観光が約8%落ち込んだ現状を踏まえ、宿泊・交通・イベント支援策を含む複数の案が協議された。タイ国政府観光庁(TAT)によると、外国人旅行者は前年同期比で微増にとどまる上、国内旅行回数は減少傾向にあり、地方経済への波及が鈍化している。
財務省はクレジットカード決済のポイント還元、宿泊・飲食費の一部補助などを軸とする支援を想定している。アヌティン首相も観光産業を「雇用創出の要」と位置づけ、年末年始の需要期に向けて追加策を検討中だ。政府は民間投資との連携を通じ、観光関連支出を年間1兆バーツ規模まで回復させることを目標としている。
