【経済】タイ中銀が競争力低下を警告 輸出9.1%増も物価下落 米関税とバーツ高が重荷に
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- タイ中銀は競争力の持続的低下に警鐘、米関税も逆風でバーツは2025年に対ドル10%超上昇し中小の流動性を圧迫と指摘した。
- ピティ中銀副総裁は「不確実性が大きい」と発言、2月上旬の総選挙を控え政策余地は小さいが必要なら行使すると記者団に語った。
- 中銀は政策フォーラム前の報告書で、2025年後半のGDP成長率は前年同期比1.3%と予想、輸出は同9.1%増とする見通しを公表。
- 商務省によると12月CPIはマイナス0.28%、コアは0.59%。2026年1~3月はマイナス0.5〜1%、通年は0.0〜1%の見込み。
タイ中央銀行は1月7日、国際競争力の低下が続いているとして警鐘を鳴らした。東南アジアで2番目の経済規模を持つタイであるが、通貨高に加え、米国の関税、高水準の家計債務、カンボジアとの国境を巡る対立、2月上旬の総選挙を控えた政治的不透明感など、複数の課題を抱えると指摘。輸出は米関税の影響を受け、過大評価が続くバーツも重荷になるとした。中銀によるとバーツは2025年に対ドルで10%超上昇し、中小企業の流動性を圧迫し、輸出の重しになっている。ピティ副総裁は「今年は不確実性が大きい」とした上で、政策の余地は小さいが必要なら行使すると記者団に語った。
中銀は政策フォーラムに先立つ報告書で、2025年後半の国内総生産(GDP)成長率を前年同期比1.3%増と予測。また、同期間の輸出は9.1%増とした。物価は中銀の目標(1〜3%)を下回り、商務省によると12月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で0.28%下落し、11月の0.49%減に続いた。なお、エネルギーや生鮮食品を除くコアCPIは12月に0.59%上昇している。
商務省の統計では2025年通年のCPIは前年比で0.14%減少。燃費と電力料金の低下が押し下げ要因になったと説明する。同省は2026年1〜3月の総合インフレ率をマイナス0.5〜1%、通年を0.0〜1.0%と見通す。一方、ピティ副総裁は、2025年第4四半期の成長率はプラスに転じたとみており、2025年の成長率見通し2.2%は達成できるとの認識も示す。同副総裁は「政策余地は低いが、ないわけではない」と述べ、必要性を見極めて対応するとした。
