【投資】アパレルのタヌラックが金融と不動産へ転換 BTS、サハとの協業で成長軌道を再構築
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タイの老舗アパレル企業タヌラック(TNL)は、長年主力としてきた繊維・衣類事業から完全に撤退し、金融サービスと不動産開発を柱とする投資ホールディング会社へと大胆な事業転換を図っている。同社はタイ消費財最大手財閥サハ・グループの傘下にあり、近年、製造業における収益性の低下に直面していた。今回の転換は、高成長が見込まれる非銀行系金融分野と、戦略的な不動産投資に経営資源を集中させることで、持続可能な収益基盤を確立することを目的とするものだ。
目次
繊維事業からの撤退と新領域への挑戦
金融事業においては、担保付貸付を行うオキシジェン・アセット社等を通じて展開。2026年2月時点の時価総額は13億8300万バーツを超え、金融セクターでの存在感を高めている。特に、富裕層向けに特化した柔軟な融資ソリューションは、既存の銀行制度ではカバーしきれない資金需要を的確に捉えており、新たな収益源として急成長。不動産事業でもバンコク中心部の好立地物件を対象とした投資を積極的に加速させている。
強力なパートナーシップによる相乗効果
この転換を支えるのが、サハと高架鉄道を運営するBTSグループとの提携だ。BTSとサハは、交通インフラと連動した開発プロジェクトを共同で推進しており、資産価値の最大化を図っている。衣類メーカーから金融と不動産を操る企業への変貌は、タイの産業構造の変化を象徴する動きとされている。日系企業にとって、取引先のこうした動向は新たな不動産や金融需要の創出を意味しており、ビジネスチャンスを見極める上で注視すべきだ。
