【食品】タイの外食市場が世界平均上回る成長達成 QSR業態が業界全体を牽引
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タイの外食・フードサービス市場が堅調な拡大を続けている。デロイトが発表したフードサービス市場モニター2026の速報値によると、タイの外食市場は2025年に約312億米ドル規模に達し、前年比4.1%増と世界平均の2.2%を大幅に上回った。
市場拡大の最大の牽引役となったのが、クイックサービスレストラン(QSR)だ。同セグメントは2025年に5.1%という高い成長率を記録し、全業態の中で最も力強い伸びを示した。外食産業全体では、街頭の屋台や市場の料理が引き続き最大の市場区分を形成しており、2025年の規模は87億9000万ユーロを超えた。タイの外食産業は2030年に向けても拡大基調を維持する見通しで、食品関連への継続的な投資機会が広がっている。
世界的にも消費者行動の変化が鮮明だ。デリバリー需要の高まりに対応するため、QSR事業者の34%がテイクアウト専門店の出店を計画。全体の41%以上がデリバリーや持ち帰り専用スペースの設置を進める方針を示す。自動化・省力化への取り組みも加速しており、74%の事業者が業務効率を高めるためのテクノロジー導入を進めている。また、消費者の8割がサービス全体を通じたデジタル体験を求めており、アプリ注文や電子決済の整備が競争力の鍵を握りつつある。
一方、価格競争が激化する中、サプライチェーンの統合が次の焦点に浮上している。大手チェーンとの取引関係を構築することで、サプライヤーは販売効率を高めるとともに、共同商品開発を通じて高付加価値の製品を生み出す機会を得られる。タイ国内では日系食品メーカーや食材サプライヤーも多くQSR向けの供給基盤を持っており、市場の構造変化を的確に捉えた戦略の見直しが求められる局面に突入したようだ。
