世論調査 タクシン元首相の政治介入に否定的意見 「父親として非公式アドバイスを」
タイ国立開発行政大学院大学(NIDA)はこのほど、ペートンタン首相の父であるタクシン元首相による政治関与に多くの人が否定的とする世論調査結果を発表した。
タンシン氏(75)には前科があるために今後も大臣などに起用されることはないとされるものの、支持者も多く、政治的影響力は極めて大きい。その一方で、ペートンタン首相(38)はその若さから国内外で注目されているものの、政治的経験は乏しく、父親の意向が政治に反映される可能性が極めて高いと指摘されている。
NIDAの調査は、電話アンケート形式で行われ、タイ全国の18歳以上の1310人が対象となった。「ペートンタン首相は父親の影響を受けずに国政を運営できるか」との質問では、約60%が「不可能」、15.4%が「影響を受けないとは考えにくい」と回答。一方、約15%は、「影響を受けずに政治をすることができる」、約9%は、「父親の影から抜け出すことができる」と答えた。
また、「ペートンタン政権がタクシン氏に何らかの役割を与えるべきか」との質問では、約93.5%が「与えるべきではない」と回答。また、約38%が「タクシン氏は政治的役職を与えられたり、国政に直接タッチしたりすることなく、非公式に父親としてペートンタン首相にアドバイスするのがよい」との意見だった。