コメ農家支援に絡む不正で服役中の元商務相が仮釈放 インラック元首相帰国への布石か
インラック政権(2011年8月~14年5月)で商務相を務めたブンソン氏が12月2日、矯正局から仮釈放が認められた。これで事実上の亡命生活を続けている、タクシン元首相の実妹インラック元首相(57)のタイ帰国とタイでの自由な生活が実現に一歩近づいたとの見方が出ている。
ブンソン元商務相(64)は、インラック政権のコメ農家支援プログラムに絡む不正などで有罪となって48年の禁錮刑を言い渡されたものの、2回にわたって減刑されて刑期が10年に短縮され、28年4月に正式に釈放となる予定。
インラック元首相もコメ農家支援プログラムなどに絡む不正容疑で裁判にかけられたが、禁錮5年の有罪判決が下る前に国外に逃亡しており、帰国すれば収監されることになる。
だが、昨年8月末に帰国したタクシン元首相は、国外逃亡中に実刑判決を受けていたものの、帰国後に恩赦による刑期短縮や仮釈放を経て現在すでに自由の身となっている。インラック元首相も帰国後に刑期が短縮されて早期に自由の身となる可能性があり、今回のブンソン元商務相の仮釈放がその布石との見方が専らとのことだ。