ミャンマー領内で暗躍する中国系特殊詐欺組織が続々と外国人の掛け子を解放か
タイ国境に近いミャンマー領内にコールセンターを設けて特殊詐欺を働いていた中国人関与とみられる犯罪組織がタイ当局による対策強化に伴い活動継続が困難になったことで、コールセンターでオペレーターなどをさせていた外国人たちを次々に解放している。これについて、タイのプームタム副首相兼国防相はこのほど、さらに多くの外国人が解放されてタイに入ってくるとの見通しを示した。
犯罪組織は高給を餌に求人広告を出し、これに釣られて集まってきた外国人をコールセンターで働かせていると報じられていた。2月12日には犯罪組織が解放した外国人261人がタイに入国したが、プームタム大臣によれば、ミャンマー当局からは解放されたバングラデシュ人、エチオピア人、ケニア人、フィリピン人など外国人53人がタイに入国するとの連絡が事前にあった。だが、実際にタイに入った外国人は261人だったとのことだ。
なお、プームタム大臣は、「犯罪組織が詐欺のために使っていた外国人を解放し、タイに送り込もうとしているとの報告がある。だが、本国が受け入れを拒否している外国人をタイが受け入れることはできない。タイとしては、これら外国人のために難民キャンプ(のような収容施設)を開設する予定はない」と述べている。