高齢者のネット詐欺被害が拡大 お年寄りへのデジタル教育推進へ
スマートフォンの普及で生活が便利になる一方、デジタル技術に不慣れな高齢者が詐欺の被害者になるケースがタイで急増していることから、社会開発人権保護省では、デジタル技術を理解し適切に活用するスキルを高齢者に習得してもらうプロジェクトを立ち上げる予定だ。
ワラウット社会開発人権保護相は、「タイで60歳以上の人は1300万人、全人口の約20%に及ぶ。そして、20年後にはこの比率が30%にアップする。しかしながら、これらのお年寄りのデジタル・メディア・リテラシー(デジタルメディアプラットフォームを使用して情報を検索、評価、伝達する能力)は低いままだ」と指摘する。
同大臣によれば、国立マヒドン大学付属インテリジェンス・センター・フォー・エルダリー・メディア・リテラシー(ICEML)がタイ健康促進基金と協力して実施した調査では、高齢者が詐欺被害に遭う比率が高まっており、騙されて個人情報を抜き取られた人の70.53%、騙されて低品質の商品を買わされた人の22・40%が高齢者との結果が出ているという。