前進党のピタ氏が党首を辞任
5月の総選挙で最多議席を獲得して第1党となったものの新政権樹立に失敗した前進党の党首を2020年3月から務めてきたピタ氏が9月15日、党首辞任を表明した。同氏はその理由について現状では憲法順守に不都合が生ずるためなどと説明している。
憲法では野党第1党が「公式野党」となり、その党首が「野党指導者」になると定められてるものの、ピタ氏には欠格状態で総選挙に立候補した疑いがかかっており現在、下院議員資格停止になっている。このため、ピタ氏は、「下院において責務を十分に果たせておらず、近い将来に野党指導者になれそうにないため」と辞任理由を説明している。前進党は間もなく総会を開き、新たに党首、副党首、執行役員を選出することになるが、現在、問題視されているのが、前進党所属議員が下院副議長を務めており、これが違憲とされている点だ。憲法では、所属議員が閣僚や下院の正副議長を務めている政党は与党と規定しているため、下院副議長を輩出している前進党は野党ではないことになってしまう。現時点で、どのような決着をみせるかは不透明だ。
なお、下院の正副議長選出の時点で前進党はまだ同党を中核とする連立政権樹立を目指していたことから副議長を出すことになった。