【労働】物価急騰下でもタイの最低賃金は据え置き 日給337〜400バーツのまま推移
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タイの最低賃金は2026年に入っても据え置きとなっており、2025年7月1日に実施された改定水準(日額337〜400バーツ)が引き続き適用されている。最低賃金は全国一律ではなく77都県ごとに設定されている。
目次
据え置きの背景と政府の判断
中東危機に起因する物価上昇が続くなかで最低賃金が改定されないのは、政府が事業者側の負担を考慮していることが主な理由とされる。エネルギーコスト・包材費・輸送費がすでに急騰しており、人件費まで引き上げれば製造コストへのダブルパンチになりかねないという判断が働いている。ただし、実質購買力の低下が深刻化しているため、国家賃金委員会は年内の改定に向けた審議を再開する可能性があり、動向の注視が必要だ。なお、最低賃金を下回る支給は国籍を問わず全労働者を対象に禁止されており、外国人労働者を多く雇用する日系企業も例外ではない。
日系企業の人事計画への影響
賃金据え置き自体は短期的なコスト安定要因となる一方、燃料・食料品・日用品の価格上昇が続くなかで優秀な人材の確保・定着には処遇改善が欠かせない。そのため、通勤支援や食費補助など福利厚生の拡充によって実質的な生活支援を行う企業が増えており、給与水準の競争は最低賃金をはるかに超えた次元で展開されつつある。
