【労働】外国人労働者37万5038人の就労延長へ 製造業の人手不足緩和に一定の道筋
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タイ労働省は、ラオス、ミャンマー、ベトナムの3カ国出身労働者の就労許可を延長する方向で手続きを進めている。対象は37万5038人で、手続きが完了していない89万786人のうちの一部に当たる。このままでは相当数が不法就労状態に陥り、企業も合法的に雇用を続けられなくなるおそれがあるとして、労働省は特例措置の整備を急ぐ方針だ。製造、建設、物流、サービスなど労働集約型の現場にとって、操業継続に直結する重要な判断と言える。
目次
生産現場の混乱をいかに回避するか
労働省は4月の会合で、申請の滞留が人手不足を深刻化させ、事業所が合法的に雇用できなくなる危険を指摘した。今回の措置は、就労管理の厳格化と現場の急激な人員流出の回避を両立させることを狙いとするものだ。タイの製造業は自動車、食品、電子部品、建設資材など幅広い分野で外国人労働者への依存が高く、更新手続きの遅れは即座にサプライチェーンの停滞につながりかねない。工場のライン維持や物流現場の確保という点で、日系企業にとっても切実な実務問題である。
制度運用の細部を追い続ける姿勢が不可欠
もっとも、延長方針が示されたからといって、企業側の対応が不要になるわけではない。特例許可に関する省令案の作成を急ぐとしており、最終的には閣議承認など正式な手続きが必要となる。企業としては、対象人数や申請期限、自社の外国人労働者の在留・就労状況を改めて確認しなければならない。特に下請けや派遣を含む雇用管理が複雑な企業では、書類の不備が操業リスクに直結する。今回の措置は人手不足の緩和に一定の道筋をつけるものだが、現場では制度運用の細部を継続的に確認する対応が欠かせない。
