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【労働】タイで出生数が死亡数を5年連続下回る 労働市場への深刻な影響必至

タイの国民貯蓄基金(GSA)は、最新の人口動向に関する情報を公表した。タイでは出生数が死亡数を下回る状態が5年連続で続いているという。特に中部サムットソンクラーム県では、年間の新生児数が600人にも満たない状況にあり、社会の高齢化が本格的に進んでいる実態が浮き彫りになった。

この人口動向は、労働市場にも大きな影響を及ぼす。タイでは、正社員として雇用契約を結ばずに働く、いわゆるインフォーマルセクターの労働者や自営業者が数多く存在する。こうした人々は、老後の生活を子どもに頼るという従来型の考え方が通用しにくくなっており、自ら年金や貯蓄を準備する必要性が高まっているとGSAは警鐘を鳴らす。

タイで人材を雇用する日系企業にとって、少子高齢化による将来の労働力不足や、非正規雇用者の社会保障をめぐる制度変化は、中長期的な経営課題として押さえておくべき動向といえるだろう。特に地方都市では若年労働者の確保が難しくなる可能性があり、採用計画への影響も注視したい。

タイの人口動態をめぐっては、都市部への人口集中と地方の過疎化が同時に進む構造的な課題も指摘されている。出生率の低下は容易には反転しないとみられ、今後は外国人労働者の受け入れ制限緩和や退職年齢の引き上げといった政策論議が活発になっていくと考えられる。日系企業にとっても、人口動態を前提とした人事戦略の見直しが避けられないテーマになりつつある。

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