プラユット政権の連立与党４党が「前進党との連立拒否」

総選挙で第１党となった前進党のピタ党首を首相とする８党連立政権の樹立が難しくなったことで、前進党に代わり第２党のタイ貢献党が新政権樹立を主導することになった。だが、これまでのプラユット政権で与党側だったタイ威信党、国民国家の力党、タイ団結立国党、チャートタイパタナ党の４党は、前進党の参加する政権には加わらない意向という。

前進党は不敬罪を規定した刑法112条の改正を以前から掲げており、これが理由でピタ同党党首は首相指名選挙の第１回投票で上院議員の支持を得られずに指名獲得に失敗している。しかし、同党は112条改正のスタンスを変えていないため、タイ威信党などの４党は、「前進党拒絶」を表明することになった。

貢献党から首相を出すにしても、前進党と同じ轍を踏まないためには新たに下院議員と上院議員を味方に付ける必要があるが、４党が協力しないとなれば、貢献党が首相選を乗り切るのは非常に困難。この状況について、政界観測筋からは、「まずは前進党が身を引いて、貢献党率いる新政権を誕生させるべき。しばらくすれば、前進党が政権に参加できる状況がやってくる」といった意見も出ている。