8月22日の首相指名選挙に先行き不透明感
8月22日に首相指名選挙の第2回投票が行われることになったが、政界観測筋によれば、政治状況はいまだにきわめて流動的であり、22日に第30代首相が決まるかどうかは定かでないという。
前進党に代わって連立政権樹立の動きを主導しているタイ貢献党は、プラユット首相と近しい関係にあるタイ団結立国党(UTN)や国民国家の力党(PPRP)などの支持を着実に取り付けている。だが、貢献党の首相候補、セーター氏が上下両院議員による第2回投票で過半数の賛成票を得て首相指名を勝ち取るには、貢献党に協力を約束している政党の下院議員の賛成票だけでは足らず、少なくとも上院議員249人の4分の1程度がセーター氏を支持する必要がある。
関係筋は、「チュウィット元下院議員が最近になり、セーター氏が不動産大手センシリのCEOを務めている時の不正関与疑惑を暴露していることや貢献党の新憲法制定計画に難色を示している上院議員もおり、今のところどの程度の上院議員がセーター氏に賛成票を投ずるか予想できない」としている。