タクシン元首相が帰国 禁固8年を言い渡された後に収監
タクシン元首相(74)が8月22日、プライベートジェトでドンムアン空港に到着。15年ぶりのタイ帰国となった。同元首相は犯罪人であることから、すぐに最高裁判所に移送されて禁固8年の刑を言い渡され、そのままバンコク特別拘置所に収監された。
矯正局によれば、元首相は心臓や肺などに4つの疾患を抱えており、拘置所内の医療センターの個室で医療スタッフの監視のもとで治療を受けながら過ごすことになる。また、元首相は家族や関係者の面会が許される予定で、矯正局は面会用のスペースを設けることにしているという。
元首相は拘置所では髪を短く刈って、白色のシャツを着て過ごすほか、部屋には扇風機はあるものの、エアコンはないとのことだ。
一方、関係筋によれば、受刑者は服役が始まれば恩赦を請求することが可能で、元首相もすぐに恩赦請求ができるとのこと。このため、元首相は恩赦により非常に短期間の服役で自由の身になれる可能性があるという。
ただ、元首相への矯正局の対応に不満の声も出ている。人権活動家のアンカラ氏は、「空港到着後に支持者の前に姿を見せた元首相は健康そうに見えた。元首相と同じような症状の高齢受刑者は少なくないが、これら受刑者は元首相とは違って個室には入れてもらえない」と批判した。