タクシン元首相がヘリで警察病院のスイートに移動
8月22日に15年ぶりにタイに帰国し、最高裁判所で禁固8年の刑を言い渡されてバンコク特別拘置所内の医療センターの個室に収監されたタクシン元首相だが、夜になって胸が締め付けられるようで眠れないと訴えて、検査を受けたところ、血圧が高く、血中酸素濃度も低かったことから、23日午前0時半ごろ、ヘリコプターでバンコク中心部の警察病院に移送された。
元首相は現在、同病院のマハ・プミポン・ラチャヌソン88パンサー・ビル14階のロイヤル・スイート1401号室に入院中。矯正局によれば、拘置所内の医療センターは設備が十分ではないため、設備の整った警察病院に元首相を入院させる必要があったとのことだ。
また、警察病院も23日、拘置所の医療センターには専門医がおらず、設備も不十分なため、矯正局との間で取り交わした覚え書きに従って元首相を受け入れたとの声明を発表した。
元首相が警察病院のスイートルームに移ったことについては「元首相と関係当局の間で合意されていたVIP待遇」などといった批判意見が出ているが、警察病院幹部のソポンラット医師は23日、「元首相が入院したのは外の景色を見ることもできず、エアコンがよく効いていなくて暑い部屋で、VIPルームではない」と釈明している。