セーター首相 タクシン元首相起用の意向示す
セーター首相はこのほど、現在服役中のタクシン元首相について、「出所したら政府の仕事を頼みたい」と述べた。
タクシン元首相(74)は首相在任中の汚職などの罪に問われていた2008年8月、保釈中でありながら裁判所の許可を得てオリンピック開催中の中国北京を訪れ、そのまま第3国に逃亡。それ以来、事実上の亡命生活を続けていたが、今年8月22日に帰国した。
帰国後、すぐに逮捕され最高裁判所から禁錮8年を言い渡されたものの、すぐに恩赦で禁錮1年に減刑され、今はバンコク中心部の警察病院特別室に入院しながら服役している。
関係筋は、「タクシン元首相は外国にいながら、タイ国内のタクシン派に強い影響力があり、タクシン派・タイ貢献党の事実上の党首とも言われていた。セーター首相もタクシン元首相の強い政治的影響力を見込んで政府の仕事を任せたいと考えているようだ」と指摘する。
セーター首相は「タクシン元首相の存在がタイの政府と国民に価値を与えてくれる」と述べている。