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タイ国内の外来魚の大量繁殖問題でCPフーズが反論 「誤解招く情報拡散には法的措置」

タイで近年問題となっている外来魚ブラックチンティラピアの大量繁殖であるが、CP(チャロン・ポカパン)グループ傘下のCPフーズ社が2010年に研究目的でこの魚をタイに持ち込んだことが元凶であるかような報道も見受けられるが、同社担当者はこのほど、「誤解を招くような情報が拡散され、社の評判が傷つけられている」と訴えた。

同社は漁業局の許可を得てブラックチンティラピアをガーナからタイに搬入したものの、約1カ月で弱って死んでしまったため研究プロジェクトを中止し、定められた手順に従って魚をすべて処分し、その経緯を漁業局に文書で報告したという。

だが、漁業局は文書を受け取っていないと反論。また、タイでは少なくとも16都県でブラックチンティラピアが河川などに棲息していることが確認されているが、漁業局はDNA鑑定で魚がすべて同じ親から生まれたものであることが確認されたと説明している。だが、その親がCPフーズが持ち込んだティラピアか否かは不明という。

同社ではタイでブラックチンティラピアが大量繁殖して養魚業などに被害が及んでいる問題の解決のために関係当局と協力しているが、誤解を招くことを狙った偽情報の拡散に対しては法的措置を講ずる用意があるとのことだ。

なお、アフリカと中近東を原産地とするティラピアは繁殖力が強く、食用に適していることからアジアから南北アメリカまで世界全域に導入されている。また、ティラピアは雑食性で貪欲で、口に入る動植物を生死にかかわらず食べるために在来種が減少し生態系に大きな変化を与えるなどの問題がタイだけでなく世界各地で起きている。

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