タイ人介護技能実習生5人がリレー寄稿 ~「私たち日本で頑張っています」~
日本の医療法人・恵樹会グループ傘下の「恵創会」がタイ北部チェンマイ県で運営する看護・介護専門学校「ラムボリラックスクール」では2017年11月に日本で施行された技能実習法の下、複数の生徒が日本で介護技能実習を受けるための準備を進めている。そして今年5月17日、このうち5人が同校初の介護技能実習生としてタイを出発した。
介護学校が自校の卒業生を介護技能実習生として日本に送り出すタイで最初のケースとなったわけであるが、5人は千葉県で事前研修を受けた後、6月中旬から社団福祉法人・愛和会傘下の介護施設での実習に入っている。
このコラムでは日本で介護技能および日本語を学んでいる5人がそれぞれ、日本の生活の楽しさ、苦しさ、そして、感動、驚きなどをお伝えする。今回は最年少であるチャンチラ・パノムプライさん(21) の日記を紹介する。
介護技能実習生として日本に初めて来て約2カ月になりますが、実に多くのことを学ばせてもらっています。日本での生活は当初想像していたほど大変ではありませんが、規則・規律の多さには少し驚きました。でも、それは生まれ育った環境の違う人たちが同じ空間で生活する上で大切なことであり、ひいては自分自身にとっても役に立つものでした。寮であってもプライバシーが尊重され、他人に迷惑をかける人もいません。町は清潔で皆がルールを守って生活をしています。
最初の1カ月は千葉県の研修センターで日本語、介護の基礎、共同生活の仕方、仕事のルールなどを学びました。センターでは中国、ベトナム、インド、ミャンマーなどの実習生らが生活しており、新しい友人ができました。タイにいた時は外国人の友人ができるなど夢にも思いませんでした。それぞれ母国語は違いますが、ここでは日本語が共通語です。いやでも勉強になります。
そして日本で最も大切なこと。それは時間厳守です。責任感の度合いを示すことになるからです。
現在は千葉県から茨城県に移っています。宿泊施設には生活必需品が最初からすべてそろっていました。その心遣いがとても嬉しかったです。実習を行う介護施設は私にとり人生で最初の職場ですが、上司は親切に仕事を教えてくれるため、ストレスなく楽しく覚えることができます。説明されることはすべてメモをとっています。私が好きなのは高齢者とのレクリエーションの時間。笑顔が絶えず楽しい時間を過ごすことができるからです。特に高齢者がご家族と一緒に参加している姿は何とも微笑ましく感動すら覚えました。
今職場には自転車で通っていますが、いい運動になっています。仕事が休みの日は観光、食事、買い物も楽しむこともでき、とても充実した毎日を送っています。