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バンコクで深刻な大気汚染 セーター首相が対策強化へ 野焼き課税も検討

タイの首都バンコクで大気中の微小粒子状物質(PM2.5)の濃度が危険なレベルに上昇していることから、セーター首相は12月13日、速やかに対策を強化する必要があるとの考えを示した。

バンコクの全50区のうち、大気中に浮遊する小さな粒子のうち直径 2.5µm(1µm=1mm の千分の 1)以下の極小粒子であるPM2・5の濃度が 29区で35µm/m3を超えた。なかでも極めて高い濃度が観測されたのは、バンコクヤイ区が105.1µm/m3、トンブリ区が104.8µm/m3、ノンケム区が103.7µm/m3、クロンサン区が100.6µm/m3など。

この問題についてセーター首相は、「例えば、ある会社がラオスからトウモロコシを輸入し、それが野焼きをしている農家の作物であると判明した場合は、その会社から税金を徴収する。その税金は野焼きと山火事をなくすためのプロジェクトや農家に野焼きをやめさせるためのプログラムに投入されることになる」と説明している。

タイでは気温が下がり過ごしやすくなる12月から2月ごろが観光シーズンとされているが、この時期は野焼きや山火事も増えており、とりわけ北部のチェンマイ県やバンコク首都圏が毎年のように深刻な大気汚染問題に見舞われている。涼しい季節になると、地上付近の大気温度が下がるため、上方の温度より低くなると対流が起きなくなり大気が安定化。その結果、大気汚染物質の滞留を招き、大気汚染が進むことになる。

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